卓球からの逃避行 雨と休日

新作ラケットのオマドーン、ゴルダーズグリーンはどちらも好評でありがたく思っています。

今回は、卓球からの逃避行というテーマでブログを書きたいと思います。

突然ですが、皆さんは卓球と良い感じの距離感を保てていますでしょうか?難しく感じることはありませんか?自分の生活と卓球との距離感について。時々卓球から離れる時間が欲しいことはありませんか。

私はあります。

ラケット製作、そして卓球指導、自分の練習や試合への出場を繰り返す日々の中で、時として、卓球から離れたいと思う日が、あります。そんな時にどうしているかを「卓球からの逃避行」として紹介したいと思います。

第1弾「雨と休日」

「雨と休日」というCDショップが東京都八王子市にあります。
ショップの名刺には、こんな言葉が記されています。

----------------

夜中、ひとり。
晴れた日の洗濯。
雨の日の憂鬱。
暑い夏には涼しさ。脱力。
寒い冬には暖かさ。集中力。
前に立たず傍らに寄り添うもの。
空気のようなもの。

「雨と休日」は
穏やかな音楽ばかりを集めた
CDショップです。

----------------

小さいお店です。普通小型のCDショップは販売する音楽ジャンルを決めていることが常識なのですが、「雨と休日」は違います。販売している作品はジャンルレスです。穏やかな音楽という共通項のみで統一されたCDショップなのです。CDもメジャーレーベルから自主製作まで扱っています。どんなお店か画像で紹介します。

入口。店舗は谷戸にあるため迷いやすいです。

商品にはすべてに丁寧な紹介文が添えられています。

店主が寄稿している雑誌なども。

ロック、ジャズ、クラシックからアンビエントまで。

販売されている商品はパソコンで試聴も可能です。

販売するCDの共通項は穏やかな音楽ですが、商品のジャケットに関しても一定の統一感があります。そして店内は小さなウッドコーンのスピーカーから、小さい音量で素敵な音楽が流れています。

私は大抵、店内を一通り見てから、試聴をして気になった作品の2つか3つについて、商品やアーティストについて店主と言葉を交わします。ちなみに私が店に足を運んだ時に他の客がいることは今までありません。

「雨と休日」は谷戸の狭い道の先にある小さな店舗です。そのため、店内は静謐な時間が流れています。それどころか、現代の時間の外にあるような佇まいをしています。私は以前、下世話にも「このようなビジネスが成り立つのですか?」というようなことを極めて常識的な言い回しで店主に質問したことがあります。その時、店主から「商品の知識とセレクトには絶対的な自信があります。」というようなことを、極めて穏やかに回答いただきました。

卓球から離れたいという心は、穏やかな心の状態ではないのかもしれません。そんな時に私は穏やかな音楽を集めたCDショップ「雨と休日」を訪問します。以上が卓球からの逃避行「雨と休日」でした。

「雨と休日」への逃避行後に思う。私も現代の時間の外にあるような佇まいの卓球ラケットショップを開きたいと。場所はなるべく賑わいのあるところから遠くにしたい。海が見えたり、温泉が近くにあったり。WINGSPANのラケットだけでなく、自主製作ラケットも販売すれば面白い。幸いにも、弊社にはシェークでもペンでもない、新しい視点の、新しいラケットの提案が数多く寄せられている。そんなラケットを製作して、販売してみたら面白い卓球ラケットショップになると思った。ラケットごとに丁寧な紹介文をつけてみたい。できれば、卓球台も1台は置きたい。そして訪問客から「このようなビジネスが成り立つのですか?」と質問されても、大丈夫だ。回答は用意できている。

卓球からの逃避行の後は、結局、心は卓球に帰還します。